子どもの未来を握る、生後1,000日間。全ての人が持つ「食料への権利」

なぜか特定のニュースや社会問題に、
心がどうしようもなく反応してしまうことがある。

そのひとつが、飢餓について。

飢餓は、食べ物が足りないから起こるのではなくて、
食べ物は大量に捨てるほど足りているのに、
地球全体の食の生産・流通システムの問題で起こっているという事実。

2017年現在この飽食の時代、
いまだに飢餓が地球上からなくなっていないという現実に、

子どもが生まれてから特に、
どうしようもなく、憤りを感じると同時に、
私たち大人は何とかしなければと本気で思う。

国連のWorld Food Progammeの統計データによると、
毎年、妊娠中の栄養不足が原因で亡くなる新生児の数が、80万人以上。

生を授かってから最初の1,000日間、
つまり2歳までのあいだに、
充分な栄養が摂取できない子どもは、
身体や脳の発達に深刻なダメージを受けてしまう。

5歳以下の子どもの死因に、
栄養不良が関係する割合が45%

慢性的な栄養不良に陥っている
5歳以下の子どもが、4人に1人。

ニュースで難民キャンプ等の映像が流れ、
自分がその母親の立場だったらと想像するだけで、
鳥肌が立ち、ただただ涙が出てくる。

お母さんが妊娠中に栄養不良だと、
生まれてくる子どもは既に栄養不良状態。

赤ちゃんは最悪、お母さんの母乳さえ
飲めれば命をつなぐことができるけれど、
お母さんが栄養失調でストレス下にあると、
母乳を十分に出すことができない。

紛争や災害などがあった地域では、
お母さんへの栄養支援が緊急になる。

国連のWFPでは、紛争・災害地域の
お母さんと子どもに特化して、
栄養強化パウダーやペースト、
栄養シリアルを配布する母子栄養支援を行っているので、

今の私にまずできることといったら、

物質的には寄付をすること、
そして
精神的には、
自分の内側の飢餓や対立を癒すこと。

小さな赤ちゃんを、十分な栄養が取れない
という理由で亡くすなんて、
想像を絶する悲しみを味わうお母さんが、
どうかひとりでも減りますように。

外側の現象に対するアプローチで、
唯一私たち人間が誰でもできることは、

自分の内側にある精神と向き合い、
ひとつでも自分の中の傷を癒すことと、
矛盾や対立の構図を統合していくこと。

被害者と加害者の構図や、
犠牲と搾取の構図。

それに伴う渇望感、飢餓感。
そして絶望感と無力感。

仕立て上げた悪者を裁く心も。

私たちは、内側の世界と向き合うことなく、
外側の世界を先に変えることはできない。

だからこそ、目を逸らさずに向き合い続けたいと思う。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県生まれ。シンガポール在住15年になる一児の母。宇宙意識研究家、フリーライター、組織変革コンサルタント。ひとりひとりが自分の本質へと還る旅を応援するラーニングサロン『Art of Life Script 』代表。個人向けにはありのままのユニークな可能性を拓く個人コンサルテーションを、組織向けには組織としてのパフォーマンスを向上させる組織コンサルテーションを提供している。